フロントエンドの限界は : WP ZoomUP vol.2 所感


こんにちは、みみです。

WP ZoomUP 所感、前回の失敗を受けてちょっと間を空けてからと思ったら案の定書き忘れそうになってしまいました。

前川 昌幸さん『2018年のフロントエンドのトレンドから見るコーディング事情』、短時間で凄い情報量を分かりやすくまとめてらっしゃって素晴らしかったです。フロントエンドに興味がある人はもう少ししたら出ると思われるアーカイブを追ったほうが良いと思います。

npm-scripts を愛するあまり?つい要らぬツッコミを入れてしまって申し訳なかったのですが、その流れるようなお話を拝聴し、皆さんの反応を見ながら、フロントエンドの限界について思いを巡らしていました。

(ここからは一介の主婦の回想や偏見が多分に含まれます、ご注意ください。)

Webの話はWebに載っている

今は一介の主婦というか業態的には青色専従者というのが正しい私ですが、CSSフレームワークもまだない時代に小さな制作会社で朝も夜もなく働いていた事もありました。CSSをまともに教えられる専門学校さえまだない時代。顧客の顔も見えず仕事の名前と責任ばかり大きくてやり甲斐が良く分からない、という辛さもあったのですが、元来新しもの好きな私は後輩育成とルーチンワークばかりになって技術的に遅れるのが辛くて辞めました。大企業相手の仕事もあんまり肌に合いませんでした。

Webのお仕事でお金を貰い始めて大体15年余りになりますが、基本的に全てのWebの技術も思想もWebからいただいて来ました。本にも目を通しますが拠り所にしている本というのは一冊もありません。

原典がWebにあるというのは、Web技術の素晴らしさの一つだと思います。パソコンと通信環境さえあれば(基本的には)誰にでも開かれているということ(になっています)。そして常に更新されるということ。URLひとつでシェア出来るなんて!

「フロントエンド」に押し込められている膨大な情報量

反面、その情報量の膨大さと革新性に眩暈がするというのも頷けます。私も二人目を産んだ後にそのまま引退しようかなと思った時期があります。最新技術を追っているからといって仕事が出来る事とは丸で別の話ですし、仕事内容によって重要度が異なるものです。URLを送ることが出来ても、その内容をシェア出来るかどうかは結局は人に寄るのです。

「フロントエンド」という流れが出てきたのも、先述のコーダー地獄(後は全部お任せされる癖に理解も報酬も少ない)を経験した身からすれば至極当然の流れだし素晴らしいなあと思います。Google が Web Starter Kit を出した時の感激は忘れられません。

しかしこの便利な括りが出来てから、その対応範囲は膨張の一途を辿っています。というか抑々そういうものなのに把握してなかった的な話でしょうか。

そもそも「フロントエンド」って何さ?

フロントエンドとは、みんな大好き Wikipediaによると

ソフトウェア設計におけるフロントエンドは、ユーザーと直接やりとりするソフトウェアシステムの部分

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%AD%E3%83%B3%E3%83%88%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%83%89

なのですが、その開発者というと、

Front-end web development, also known as client-side development is the practice of producing HTML, CSS and JavaScript for a website or Web Application so that a user can see and interact with them directly. 

https://frontendmasters.com/books/front-end-handbook/2018/what-is-a-FD.html

という話になっています。対応する技術範囲は 

Beyond HTML, CSS, DOM, JavaScript, HTTP/URL, and browser development know-how, a front-end developer could be skilled in one or more of the following:

https://frontendmasters.com/books/front-end-handbook/2018/practice/skills.html

に続いて数十個のスキルリストがあります。正確に何個あるかなんて数えたくないです。これからも増えそうな気配ですし。

フロントエンド開発者とは

後半2つの引用テキストは、Front-End Developer Handbook 2018 の一部です。

Frontend Masters という今流行りの技術マスター系のスポンサーが付いているので若干煽り気味だとは思いますが、表向きのフロントエンド及びフロントエンド開発者というとこういう話になっているのかなあと思っています。

フロントエンドやってます、というのであればこういう範囲を扱う話であるということを知っている必要はあると思うのですが、一人の人間にこれだけのスキルを要求するのはちょっとなーと最近ずっと思っています。引用にもあるようにこのうちの一つ以上を深く習得しているなら良いと思います。そもそも、CSSひとつとってもきちんと習得するのは結構骨が折れるかと思うのですが。以前の記事に引用した「フロントエンド開発者」の終焉 | POSTDにもあるように、実はCSSの方が疎かな開発者って結構居る気がしています。詰まりはフルスタックなフロントエンド開発者なんてホントは居ない。居たとしたら神であるか、他の何かを犠牲にしているような存在でしょうか。

・・・これ以上私がゴタクを並べるより先述のハンドブック等を読むほうが有益かと思いますのでそろそろ筆を置きますが、要は世界のトレンドとかより眼の前の顧客満足度なのであんまり気にしないほうが良いと思います。

むしろ気をつけないといけないのは、新しさを追うあまり、必要ない技術を顧客に押し付けてしまってないか、ということではないかなあ、と最近思います。たぶん、みんなそんなに良い環境でWeb見てないよ。(といいつつレガシー対応は大嫌いですが。)

最初は npm-scripts を言い出した手前、その解説文を書こうかなと思ったのですが、止めました。すでに必要な人にはその技術はリーチしているものなのではないかと。そういう事はGoogleとFacebookとAmazonに任せます。

最後にもう一度言っておきますが、これは一介の主婦の偏見を元に暇を持て余して作成された駄文なのでお気をつけください。


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