書評: Design Systems デジタルプロダクトのためのデザインシステム実践ガイド


こんにちは、みみです。

本年最後は、ちょっとデザイナーらしい記事で締めくくりたいなと思って、書きかけていた書評をひっぱり出してきました。

一昨年ごろでしょうかデザインシステムとやらが流行っているとは聞き及んでいて、なんとも面白そうだけれど、まあ小〜中規模案件しかやらない私にはそんなに関係ないかなあと、取り敢えずウィッシュリストには入れていた本でしたが、ひょんなことからある日、手元に届いた一冊。

有り難く拝読するも、原文と訳文の併記バージョンが欲しいと思ってしまったのは、翻訳の精度がどうのというより、著者の表現をより正確に捉えたいと思ったからかも知れません。其のぐらい大事なことが書いて有りそうだと思いつつも、もどかしさを感じながらざっと読み終わった初読の際は、素晴らしいが大規模プロジェクトは大変そうだなあと結局は全く対岸の火事でした。

しかし、WordCamp Tokyoをやることになって暫くして再度ふと読み返して後悔しました。ちゃんと読んでおけば良かった。後悔とは常にそういうものですけれど。結局、原文版もKindleで購入しました。

言葉とコミュニケーションが基本

本書はとても実践的で具体的な事例を出して話が展開されているので、全く精神論に終始するものではないのですが、根底にずっと書かれていたのは言葉とコミュニケーション、そしてチームメイクが全ての基本ということです。そしてそれはデザイナー(だけではないけれど)の仕事のひとつなのだということ。うぁああそうですよねえと突き刺さりながら、しくしくと読みました。

デザイン原則の言語化と定義と共有がまず根底に無いと、どんなに立派なパターンライブラリがあっても瓦解してしまう。しかし、現実のプロジェクトではそんな共通項を醸成出来ている仕事なんて、そうそう有りません。でもそれを諦めたらそこで終わりで、終わった仕事ほど詰まらないものはありません。そして仕事を詰まらなくしているのは自分自身だということ。

解は一つではなく、且つ常に変化する

ああ、どうしよう。ついつい私が感想を書くとエモーショナルなことばかりになりがちですみません。繰り返しになりますが、本書はインターフェイスインベントリ、スタイルタイル、共有言語など、直ぐに活用できそうな実践的なTIPSや方法論も盛り沢山なので誤解なきよう。上司やチームメンバーをいかに口説くかというところまで書いてあるほどです。学びが沢山。

其の上で、デザインシステムは色んなアプローチがあって、そのチームごとに最適な解があるし、フェーズによって変わっていくものだという話がまた、とてもぐっと来ました。

効果的なパターンライブラリを持つチームから一番よく聞かれる言葉は、「作業は永遠に終わらない」です。

The phrase I hear the most from all the teams with effective patterns libraries is that their “work is never done.”

デザインシステムは、恐らく上辺をなぞるだけでは直ぐに絵に書いた餅になり易く、変化に応じて対応させ継続させて初めて面白いものになるのかも知れないなあと。そういう仕事をしてみたいな、と思わされました。


今年得た解と来年の問い

この一年は、仕事と出会いと生き方ついて、ずっと思い悩み考え続けていたように思います。まあそれは毎年悩んで来年も悩むのでしょうが、一歩踏み出した今年の波乱は、また新しく美しい襞を私の中に齎してくれて、人生がより面白いものになってしまったなあと思っています。

全く生かされてきた人生だとも思うのですが、確実に私自身でも取捨選択してきたからこその今であって、今更取り繕ってもしょうがないし奪われるものもそんなに無いし、我儘で生きるしか道は無いなあと開き直った心地でいます。

それでもきっと面白がって一緒に遊んでくれるであろう人たちに出会えた喜びを胸に、来年はそんな私が出来ることは何なのかを探しつつさらに遊びの場を広げられたらなあと思っています。出来ることならこれをお読みの貴方と一緒に何かを成せたら幸せます。どうぞ来年もよしなに。


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