WordCamp Japan 2021所感


こんにちは、みみです。

ブログを書くまでがWordCampですが、やはり一週間もやると書きたい事が溜まり過ぎて困りますね。纏める余力もなく感想をメモしただけのものですが。

ぷちぷちの楽しさを伝えられたかどうか

初日最後のセッションで、登壇をお願いした三宅さんがコントリビューションの楽しさを「ぷちぷちを潰す」ようなものだと言い得て妙な表現をされました。

動画はこちら。

さて、みなさんにそんなぷちぷちを潰すような楽しさの一端でもお届けできたのか?

コントリ班(コントリビューターデイズ担当班)副班長として、これには自信があります。

だって一週間ずっと楽しかった。私が。誰よりも楽しんでしまっていた気がする。

コアのコントリなんて、wp-cliをRyo(ryotsun)さんが、coreをKiteさんが、core-editorをToro_Unitさんがリードしてくれて、サポートにキタジマさんと大橋さんがいて、楽しくないはずがない。マイドリーム過ぎて興奮して駆け回っているうちに終わってしまった感じでした。あっという間だったなあ。

とはいえ、ちゃんとサポートしていただけたお陰で、wp-cliのコントリ体制はひとまず出来たので、今年中になにかコミットしようと企んでいます。

楽しさを伝えるには楽しそうにしているのをお見せするのが一番良いと思うのでたぶん、その点は勝手に成功したと思っています。

わぷーを描こうで描かせてもらった第二の故郷岡山のきびだんごわぷー。お腰につけたきびだんご、配ろうとして食べちゃってる。

フルサイト編集のテスト募集をやった経緯

長文に飽きられる前に書いておきたいのは、今回、恐らくは初の試み?だったテストのコントリについて。

WordPress 5.8から順次実装される予定のフルサイト編集についてのテスト募集が今年の2月ぐらいから継続的に行われています。

なぜ私がこれに取り組みだしたのか記憶をたどっていたら、キッカケは、なおさんのお声がけだったのを思い出しました。WordPressコミュニティには案外ととんでもないことを優しい笑顔と凄く軽いノリでちょいちょい勧めてくる天使が彼女を含めて少なくとも二人います。

フルサイト編集がどうなるのかはとても興味があったので、はーいやりたいでーす、と何にも考えずに言ったらAnneさんという第三の天使が現れまして、募集をリリースするたびにDMが飛んでくるようになりました。わーい(白目)。WordPressコミュニティの人たちって、国籍関係なくそういう処が似ている気がする。笑顔で優しく逃さない系。

真面目な話、英語の良い勉強にもなるし、FSEの知識は嫌でも増えるし良いことづくめなので天使なんですけれど。

というわけで、これまでは大して何もしていないのに「中の人」認知への抵抗があって某○花さんが折を見てはオススメしてくるJapanese Teamの権限を貰うのを逃げ回っていたのですが、度々になおさんや立花さんの許可を貰うのもお手を煩わせすぎなので、諦めて今回は編集権限をいただきました。

Gutenbergのトリアージチームに入れてもらったときもそうなのですが、いとも簡単に権限を貰えちゃうのでびっくりします。やりたい意思のある人がやりたい時にスッとコントリビュートできる体制がコミュニティ全体にあるんですよね。もうほんと、上手に出来たお魚釣りの仕掛けの様です。気が付いたら戻れない。こわい。あ、と気付くとてにをは修正かけてる。タグをつけてる。

肝心の当日の様子などについては、WordCamp Japan 2021のリポート記事に書かせていただきました。テストは今後も続きますので本家ブログかJapan Teamブログをチェックしてみてください。

広報の一環としてのWordCampと、凡庸な才能の自覚と、フォーラムへの忌避感

2日目の突発Youtube配信で、喋り足りないトロさんがアレコレとプレゼンしてくれているのをoViceに残った面々で副音声(ガヤ)るというのがとても楽しかったのです。企画をありがとう、リードのみなさん。荒削りだからこその楽しさってあるよね。

私にとっては、3回目ぐらいの発信のつもりでもリーチしていない人が沢山いて、それは親しいと呼ばせて貰えるような繋がりの人たちでも同じ。そして、WordCampという枠組みだと届かない人にも届きやすいこと。伝えたいことは繰り返し繰り返し訴えるしかない。という書いてみると至極当然のようなことをまず改めて感じました。

その時のみんなの反応を見てから、この1年ぐらいに感じていた違和感が言語化されて腑に落ちたので書いておきたい。

これまでは、アカデミックな訓練をちらっと受けた?身としては、Webでググれば原文があって直ぐに答えが見つかるなんて楽勝(情報に辿り着くのが楽勝であって解決が楽勝という意味では無いです悪しからず)じゃないかと思っていた節があります。学問には答えなんて無いのが基本なので、答えがあり過ぎて困るなんて贅沢な話だなあと。その後の解法を考える方で大半の人は悩んでいるのだと思っていました。

そして、それはその物事に興味があって方法さえ伝えれば、何方にも可能なことだとも思っていました。端的に言えばググり方が分かれば良いだけだと。未だ、ただみなさんそれほど、WordPressに興味が無いだけかなあとも、まだ半分ぐらいは思ってはいます。然しながら、同じものを求める傲慢さのような感覚にやっと気がついた。

ともかくも、のめり込んで自覚的に情報を辿る事というのは、ある種の才能、とても凡庸ながらも才能と呼べるものの一つで、方法論が分かって訓練を積めば何方でも出来る事ではないらしいという事を改めて感じたし、他者に強要してはいけないのだなと。

あと、人から教えて貰った情報の不確実さを嫌い、いずれ腑に落とすには自ら掴む以外無いという感覚もみんなが持っている訳では無さそう、という事もサポートのコントリの時に思い至りました。

私はどうにも、フォーラムという形態自体が苦手で極力利用しません。返答がほぼ保障されていて相手の顔が分かるようなフォーラムは別として、アンケートでもない事柄を不特定多数の人に問うことの遠回り感に絶望して記入する気になりません。同じ理由で返信する気になりません。

ウェブという、文字通り同時に色んな繋がり方が出来るシステムでタイマン張るのって勿体ない気がしてつい、もっと根本に突っ込んだり正したりしたくなるんですよね。

堪え性がないのだとも思います。そんな我儘な私にとってフォーラム対応している人たちも天使だとしか思えない。WordPressコミュニティには忍耐強い天使もほんとうに沢山いらっしゃいます。

そんなサポートのコントリでは、フォーラム対応のぷちぷちの面白さを垣間見て、少しフォーラムに対する視点が変わりました。あと私の偏屈ぷりも改めて痛感しました。

オンラインでもオフラインでも大切なことは変わらない

ごめんなさいとありがとう、そして挨拶さえできたらそれでいいと、子どもたちに言っていますが、案外難しいですよね。幼稚園の頃はとても上手だったのに小学校に上がると羞恥心やら自尊心やらが邪魔をしておはようさえうまく言えなくなる。

それは大人だって同じ。オンラインだって同じ。大人だとこれに、善意の慮りが加わるんだと思う。

60人余の、全くお会いしたことのない方も含まれるチームメイクをオンラインのみで完結することの難しさを目の当たりにして、それでも何とか走りきったみなさんと自分を思い返して過ぎったのは、我が子に何度も言っていることでした。ありがとう、を飽きるぐらい何度でも伝えること。謝意は大げさなぐらいで丁度いい。善意で手を引っ込めるより、余計なお世話を仕掛けたほうが良い。そして仕掛けたハシゴは意地でも外さない。

あと、風紀委員は要らない。組織でも社会でも家庭でも風紀はアンコントローラブル。

ツールは違えど、オンラインもオフラインも大切なことは同じだなあと、改めて思っています。

oViceの臨場感と実体の不必要な部分

当初はoViceの不安定さにハラハラしていたのが嘘みたいな盛況ぶり。

主に初日と最終日、Vektorブースで客寄せをやっていると本当にカウンターに立っている気分で面白かったです。お客の切れ目が無くて、お昼ごはんを食べながら対応したり。

そしえ、アフターパーティーの開放感とダラダラっぷりがオフラインの空気感のままでした。

座っているのは、我が家のいつものデスク。いつものキーボードとカメラ。見えているのは楽しい雰囲気の二次元のイラストと、見覚えのある小さなアイコンたち。

それだけでWordCampになってしまうのは、とても不思議な快感だった。

人間の認知にとって「距離感」というものがとても重要なファクターで、それさえあればあとは想像力で補ってしまうんだなあ。3Dである必要さえ無かった。

お友だちと二人で会場を回っているような感覚や、ブースの売り子に立ったらなかなか離れられない感じ。居酒屋のぐだぐだ感。話の輪に入ったらなかなか抜けられないし、人数が多めだとちょっと入りにくい感じ。リアルの人間模様でありながら同時に俯瞰で眺められる面白さ。

それに、バーチャルの会場はWordPressというWebのコンテンツ管理ツールのカンファレンスとして相応しいかもしれない。日頃から、Slackで各地のみんなとやり取りをして、MeetingもSlackのみだから、音声でやり取り出来るだけで特別感がある。

もちろんリアルで会う楽しさには較べるべくもないのだけれど、基本的な要素としてはこれだけで事足りるんだなというのがとても面白い発見だった。実際の距離を無視できるというメリット、匂いやら身体差をあまり感じなくて良くて、五感で感じられないことも悪いことばかりではないなと。

たぶん最後の実行委員

WordCamp Tokyo 2019で散々お世話になって尚且つ次のバトンを持ってくれた戸田委員長が声をかけてくれたから応じただけで、それでもサポートメンバーとして、最初は本当に柱の影でそっと観ている心地で参加しました。それも2020年という空白がたまたまコロナのせいで出来たから、MPが十分回復出来てのことです。

だから、サポートで、人手が足りなそうな処に配属してくださいの心地でいたのですが、私の好きなコントリビューターデイ(ズ)を担当する班に配属してもらった上に、班のメンバーが素敵過ぎて、色々吹っ飛んでしまいました。残念ながら一緒に完走出来なかったメンバーも全員含めてドリームチーム過ぎて手加減が無理でした。

やるなら全力で。同じ阿呆なら踊らにゃ損、というのが良くも悪くも私が私たる所以です。

そもそも、班のメンバーがほぼサポート想定で参加していたのは、恐らく全員お忙しくてコミット量が読めなかったからだと思うのですが、同じく当初はサポートのつもりだった一平さんが班長を名乗り出てくださったのを聞いて半ば反射的に副班長やりますって言ったのを覚えています。同じくサポートのはずのもとはちさんが副副班長を名乗ってくださって。

そして丁度、個人的に気になっていたフルサイト編集のコンテンツを何らかの形で捩じ込むことに決めたら、完全に楽しくなっちゃって止められませんでした。関係各位、主に夫の人にごめんなさい。

しかし、やはり半年もの長期間、開発やゲームに使える時間がガッツリ減ってしまう実行委員を毎年続ける訳には行かない。もちろん、本来は好きなだけ、出来るだけのコミットで十分なのですが、残念ながら上手くコミット量を加減して参加できるような器用さが私には無いようなので、きっとこれが最後の実行委員での参加となるでしょう。と、フラグ立ててシメとします。


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